AIうそにっき

カメラで撮影すると、その光景が自動で絵日記(下手くそ)としてプリントアウトされる作品「AIうそにっき」を作った。

カメラで撮影すると、その光景が自動で絵日記(下手くそ)としてプリントアウトされる作品を作った。

なぜ作ったか

2024年の7月末に、ミュ〜ダのメンバーで展示をする話があり、夏なので夏休みの工作をテーマに制作することになった。

急にMUUDAって書いたけど、これは無駄づくりの藤原さんを筆頭にちょっと工作とか

何を作ろうか迷っていると、あずま君が、AI使ったら絵日記とか描けそうですよね、という話をしていて流れで僕が作ることになった。

絵日記、、最初はどういう入力を与えるか迷っていて、GPSを使うかとか、今日の出来事の概要を言葉で入れるかなど考えていたが、ちょうどChatGPTで画像入力に対応したばかりの頃だったので写真を入力してみようと思った。

適当な富士山の画像を入れて最初にテストして作ったのがこちら。

きょうは、うみのまえにいきました。みずがぴかぴかしてました。さらに、そのうしろにはおおきいやまがありました。やまのうえにはしろいいがあった。おそらく、とり? しらないけど。みどりのきがたくさんあって、そのまいにちいさなおうちがあったよ。そして、そらがすごくあおかった。なんか、いいひだった。おわり。

、、、なんかうまくいってる感じがする!
プロンプトは子どもが描いた絵にしてくださいとか、子どもっぽい文章でその内容を日記にしてください、みたいなことくらいしか書いていないので、子供らしい絵や文体自体はChatGPTの頭の中にあるものが引き出されている。

絵に関しては、一旦絵の説明を言葉に変換してからそれをDall-Eという別のAIで絵にしているので、いい具合に記憶を頼りに思い出しながら書いたような抽象度に落ちている。

こういうものってあんまりネット上に多くないと思うけど、何を見て学習したんだろう。。子供のふりをしたAIが、思ったより子供だ。普段は賢い人としてChatGPTに質問を投げることばかりしているので、こういう姿を見ると少しギョッとしてしまう。

方針が決まったので、形を考える。

写真から絵日記を作るだけならアプリとか作ったほうが楽そうだけど、なんかもっと発明品っぽいほうがいい気がするからカメラの形にする。専用のなんかしょぼそうなカメラで撮影すると、その写真をAIに投げて諸々自動生成するという形を取ることにした。

夏休みの工作っぽく段ボールで作りたかったけど、逆に難しかったので3Dプリントして外装にダンボールを使う。

仕組み

カメラ -> ファイルサーバ -> 日記生成 -> プリンタがついているPC

この流れを作る。生成周りはpythonで書いて、カメラの中身はRaspberry Pi Zero 2にした。ファインダーなしで適当にぱっと撮っていいように、ほどよい広角レンズにしよう。

バッテリー駆動すると処理が重い瞬間に落ちるなど、わりとアナログな問題で苦労した。

バッテリーを追加したり、クロックを落としたり、4coreあるCPUの2つを無効化したり、、色々工夫して乗り切る。会場ではまあまあ安定して乗り切れたのでよかった!

実際の日記をいくつか

こういう日記ができた。

本当の部分もあるけど結構想像で書いてるところがあるので、うそっちゃうそだ。なので、うそにっきという名前にした。

絵のクオリティは結構バラバラだけど、面白いので雰囲気を統一させようとはしなかった。

なんか取材される!

最初の露出はこれ。

自分が投稿する前にカズヤさんが投稿したものがバズっていた。ありがたい。

そして日経の記者の方に取材してもらえました。紙面にも載せてもらってびっくりです。

有料会員限定ですが、こちらで記事が読めます。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC069080W4A800C2000000/

ラジオ出演、2024/10/11の『はみだし しゃべくりラジオ「キックス」』(YBSラジオ)

テレビ出演

サービス化はやりません

よく聞かれるけど、サービスとして公開する予定はない。

なぜかというと、バズるとAPI利用料で死んでしまうから、、というのもあるけど、やってみたかったらぜひ自分でChatGPTに写真を入れてみたり、プロンプトを調整してみたりしてほしい。

なんか人が作ったサービスって怖いかもしれないけど、自分で遊んだ方が楽しいでしょ?