こんにちは。DTPデザイナー・イラストレーターの友田もえといいます。
「スパコーン」や「新鮮な乱数直送サービス」作者・鉄塔の妻でもあります。
夫婦ともにものづくりをしていることもあり、
1歳を迎えたかわいい盛りの娘に何かつくらねばなるまい…!というわけで家族会議を開きました。
もえ「夕飯後、お風呂入る前はいつもぐずぐずするから、お風呂タイムが楽しくなるおもちゃどう?」
鉄塔「そういえばお風呂の壁、磁石くっつくよね。ひっつくおもちゃつくる?うちに3Dプリンターあるし」
お風呂の壁にマグネットでレールをつくって、シャワーのお湯を伝わせて流れを操作するおもちゃはどうだろう。
そうめんが流れてない流しそうめんのようなイメージです。
学研のおふろじゃぶじゃぶコースターみたいに、ボールを流しても楽しいかもしれない。
着想は葛西臨海水族園の屋外にある石の壁面。斜めに掘られた溝沿いに水が流れているのを見て思いついた。
いざつくってみる
というわけでつくってみることに。
シャワーで水流を楽しむおもちゃ『オフロ〜』と命名した。お風呂とflowをかけています。
小さい子どもがさわるものなので
①角の処理を丸くすること
②誤飲防止のため、パーツを小さくしないこと
を条件にさっそく造形。
とりあえずつくってみた!はいいものの、溝が浅すぎて水をとりこぼしている…。
上の画像がプロトタイプ。
A:溝が浅くて水をとりこぼしてしまった形状。
B:「じゃあ、溝を思い切り深くすれば?」となるが、これだとこの向きしか使えない。
C:両面使えるようにして、溝を深くしてみた。四隅に穴を開けてマグネットを埋め込むようにしている。
D:こうすればさらに水を拾えるのでは? でも傾斜をつけすぎると、3Dプリンタの特性上、仕上がりにがたつきが出てしまう。マグネットをはめたあと、フィラメントでフタをしてみたが表面の仕上がりがきれいじゃない。マグネットは瞬間接着剤で固定がよさそう。
E:直線型なら問題ないが、カーブのような非対称な形だとこれもやっぱり使う向きに制限がでてしまうので。
F:傾斜をギリギリまで抑えたこちらで決定。
ちなみにCAD上で見るとこんな感じです。fusion360というソフトを使っています。
夫に教えてもらいながらがんばった。
3Dプリンタは少しずつ積層させてつくるので、1本つくるのに時間がかかる。
普段、紙のプリンタですぐ出力して確認するのが当たり前の私にとってはもどかしい。
でも蓄積されていくのを見るのは楽しい!
地味な試行錯誤の上、ようやく完成したのがこちら。
適当にくっつけられるように両面に磁石をつけてある。
カーブのパーツ・水車みたいにまわる太陽・雨をふらせる雲もつくった。
娘と遊んでみる
娘、喜んでくれるかしら。どきどき…。
いざ、実践!
いい感じ!!
シャワーの強さは調整が必要だけど、うまく流れてくれている。
水の流れに興味を示している!よしよし。
パーツをずらして遊んだり動かしている。
ただ、今は自分でコースをつくるのは難しいので、レールを浴槽の底から勢いよく浮かせたり、浴槽の外にひたすら落としたり、我々大人の思惑とは違う遊び方を見つけている。
磁石でくっつけたり離したりするだけできゃっきゃしていて楽しそうだ。
あと、カーブと直線で、カナ文字ならわりとなんでもつくれてうれしい(わたしが)。
これでロゴつくろうかな。
遊び終わったらネットに片付ける。昨日はこれにブロックをひたすら出し入れして楽しんでいた。
いろんな遊び方を見つける余地もあって、なかなかいいプロダクトに仕上がっているように思う。
これからも少しずつパーツを増やして、娘とたのしいお風呂時間をすごしたい。
3Dデータ公開します
せっかくつくったので、fusion360のデータを公開します。
・直線型
・カーブ型
・太陽
・雲
改良の余地ありなので、よくなったら更新していきますね(2021/5/9)
穴にはめこむ磁石はこれをつかってます。
直線型・カーブ型の極の向きはこちら。瞬間接着剤で固定してね。
ご家庭に3Dプリンタをお持ちの親御さん。よかったら遊んでみてください。
制作 友田もえ・tettou771